手術室に4K65型のテレビを導入しました!
最近、当院で手術を受けていただいた方はお気づきかもしれませんが、僕はこのテレビを見ながら手術をしています。
といっても、テレビの放送ではなく、このモニターに映し出される術野の画像を見ながら手術をしています。
通常は顕微鏡を覗いて術野を見ながら手術をしますが、このモニターに3Dの画像が映し出され手術を進めていきます。
今回、Zeiss社製の3Dデジタル顕微鏡『ARTEVO800 OCT』を導入しました。
この3D顕微鏡のよいところは
・3D画像により立体感が出るため、より安全な手術が可能
・デジタル処理できるため、通常の半分程度まで顕微鏡の明るさでの手術が可能
・顕微鏡を覗かなくてよいため、術者の負担が少なくより集中した状態で手術ができる
ということが挙げられます。
患者さまにも術者にも負担の少ない優しい顕微鏡だと思います。
更に、この顕微鏡と同時に『CALLISTO eye(カリストアイ)』というデジタルガイドシステムも導入しました。
これは、白内障の手術の際に、手術の画面に切開の位置や大きさを示すガイドを表示させたり、トーリック眼内レンズ(乱視矯正レンズ)の乱視軸を表示することもできる器械で、より正確、精度の高い手術が目指せるようになったと思います。
また、今回のARTEVO800にはOCT機能付きの機種を選んだため、硝子体手術では、手術の最中に、外来で行うようなOCT検査を行うことができ、黄斑上膜では網膜の表面の膜がきれいに剥がせたか、黄斑円孔では黄斑の穴がきれいに塞がっているか、網膜剥離では剥がれた網膜がしっかり元に戻って復位しているかなどを画像で評価できるようになり、より確実性のある手術が可能になったと感じています。
それから、もしかすると、すでにこの3D顕微鏡で手術を受けた方は、『あれ、先生が変なメガネしてる』と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、手術の時には画面を3Dで見るために、僕やスタッフは3D用のメガネをかけています。
何も知らずに、患者さまが手術室に入って、びっくりするのではとちょっと心配もしており、このブログで事前に周知いただければと思います。
CALLISTOや術中OCT機能については、とてもおもしろい機能なので、また改めて書きたいと思います。
先日、受診された方で少し遠くの方からいらしてくださった患者さまが、『1年くらい前から先生のブログを読んでいて』とおっしゃってくださり(どうもありがとうございます!)、最近、ブログをサボり気味だったので、もう少し頑張って更新したいと思います。