タウンニュース青葉区・都筑区・版宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第13回目の今回は『結膜炎はうつりますか?』というテーマで結膜炎の感染性について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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結膜炎は白目の部分である『結膜』に炎症が起こった状態です。結膜炎になると、充血や目ヤニなどの症状が現れます。『うつりますよね?』とよく患者さんに聞かれます。確かにうつる、感染性のある結膜炎もありますが、全ての結膜炎がそうではありません。
結膜炎は細菌性、アレルギー性、ウイルス性に大きく分けられます。細菌やアレルギーによるものは大丈夫ですが、ウイルスが原因の場合は感染性のある結膜炎、いわゆる『流行り目』になります。流行り目の確定診断は検査キットの判定が必要です。この検査で陽性が出ればほぼ100%流行り目ですが、陰性の場合はその正確性が約70%とされ、必ずしも流行り目でないとは言い切れません。なので、疑わしい場合は流行り目に準じた対応が重要です。
子どもの流行り目の場合、法律で出席停止が義務付けられています。大人は法的な定めはありませんが、人と接するお仕事の場合は休んだ方が良いかと思います。治療はウイルスに効く目薬はないため、炎症を抑える目薬で対症療法を行いながら免疫力でウイルスが消えるのを待ち、症状が治まるには10日前後かかります。流行り目は症状も辛く、適切な治療をしないと後遺症が残ることもあります。必要な治療をしながら、手洗い、家族とタオルを別にする、お風呂は最後に入るなどの感染予防が大切です。
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ちなみに、まぶたが腫れる『ものもらい(麦粒腫)』や白目(結膜)が出血で真っ赤になる『結膜下出血』も感染性はなく、うつる心配はありません。
もちろん、自分で判断できないケースもあるかと思いますので、その時はちゃんと眼科で診てもらうようにお願いします。
タウンニュースのコラムでは、眼に関する疑問についてお答えさせていただいております。気になる眼の症状から白内障やまぶた、硝子体の手術まで何でも構いませんので何かリクエストがございましたら教えてください。
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