今日は午前は外来で午後はまぶたの手術の日でした。
昨日、霰粒腫の切開をした5歳の女の子の診察では、『泣かなくてエラかったね』と言うと、『あんなの、全然泣かないよ』と返され、肝が据わった子だなと感心してしまいました。
手術は4名でしたが、下眼瞼内反(逆さまつげ)、下眼瞼の脂肪脱、眼瞼下垂、眼瞼皮膚弛緩と全員違い、バリエーションに富んだ手術になりました。
年齢で眼の周りの脂肪(眼窩脂肪)は前の方に出やすくなってきます。上まぶたでは重たい見た目のまぶたになりますが、下まぶたの方に脂肪が出てくると、プクッと盛り上がってしまう感じになり、この状態は『眼瞼脂肪脱』と呼ばれます。この眼瞼脂肪脱の患者さまは、下まぶたの盛り上がりがどうしても気になるということで手術で取ることになりました。この下まぶたの脂肪を取る手術は皮膚側からではなく、まぶたの裏側の結膜を切開し、眼窩脂肪へアプローチし、脂肪を切除します。注意しないといけないのは、脂肪はどんどん出てくるのですが取り過ぎてしまうと、下まぶたが逆に凹んでしまったり、シワが目立ってしまう場合があることです。あと、脂肪は出血しやすいので、十分に止血する必要がありますが、それでもジワジワ出血するので、術後は皮下出血が目立ってしまうことが多いかと思います。これはある程度、やむを得ない部分がありますが、必ず引いてきますので、しばらくご辛抱くださいm(_ _)m
皮膚弛緩の患者さまは3ヶ月前に両眼の眼瞼下垂の手術をしましたが、左眼の皮膚の弛みが気になるということで、その皮膚を少しだけ(2mmほど)切除させていただきました。眼瞼下垂の手術では、通常、眉毛の下からまぶたの縁までの距離が同じになるように皮膚を切除しています。しかし、元々、まぶたの上がり方の左右差があると、眉毛の高さ(眉毛高)が違ってしまっている場合があり(眼瞼下垂が強い方の眉毛の位置が上がってしまっている場合があり)、この眉毛高の左右差が術後も続いてしまうと、まぶたの皮膚の左右差(二重の幅の左右差)が出てしまいます。術後の眉毛の位置の変化は読みにくいことがあり、今回のように左右差が気になる場合は、追加で皮膚の切除を行なっています。ですので、眼瞼下垂で眉毛高の左右差がある方は、このような可能性があることは、事前にご承知いただけますよう、よろしくお願いしますm(_ _)m
午後の手術も無事終わり、今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m