先日、白内障手術の患者さまとお話をしていたら、その患者さまが通院している市ヶ尾の内科の先生が僕のことを知っているらしく、『杉原クリニックの古川先生って知ってる?』と聞かれました。内科の古川先生なんて知り合いはいなかったので、『えっ、ちょっと分からないです、、、』と言うと、『先生が新人の頃、面倒見たって言ってたよ』と、、、『ん、新人の頃にお世話になった古川先生といえば、古川健司先生??』と思って検索すると、まさにその古川先生でした。
医者になって東京女子医大の消化器外科に入局して、最初に配属された班(確かC班)のすぐ上の先輩が5年目の古川先生でした。当時のC班というのは、膵臓を専門とする厳しい先生が班長で膵頭十二指腸切除(PD)という難しい手術がすごく多く、とても大変で、思い返すと班長からいつもいつも怒られていた記憶が蘇ります、、、
しかも、ICU管理があると朝6時から(ICUがない時は7時から)、採血やレントゲンを取ったり、点滴を入れて、7時半からの回診に備え、手術や検査(もちろん、自分は実際にする訳ではなく介助です)をして、夜7〜8時くらいから夕回診(夜回診ですね、、、)が始まり、終わると9〜10時で、そこから追加の仕事をして、1日の仕事が終わるのが、11〜12時という毎日でした(『こんな日もありました』ではなく、ほぼ毎日、こんな感じでした、、、)。それで、一応、仕事が終わると、『ごはんでも食べに行こうか?』と先輩がごはんに連れて行ってくれるのですが(当時の大学からの基本給は月5万円でしたが、食費はほぼかからず助かりました)、ごはんを食べ終わると、『あとはよろしく』と言われ、僕ら下っ端はそれから病院に戻り、病棟管理をしながら、次の日の朝を迎えるという日々でした。
ちょっと前置きが長くなりましたが、そんな外科新人時代に大変お世話になった先輩が古川先生で僕のクリニックの3つ先の駅にいらっしゃると知り、今日、挨拶に伺いました。僕は5年で外科を辞めてしましましたが、大学にいたのは2年であとは外の病院だったので、今日の再会は17年振りくらいだと思います(古川先生は全然、変わってなくてびっくりしました)。古川先生は2年前に今のクリニックを継承され、院長に就任したそうです。外科時代、大変なことも多かったですが、古川先生には、色々教えていただき、本当に面倒を見ていただきました。後輩にも患者さんにも優しかったですし、勉強熱心で論文を頑張って書いていた姿も印象に残っています。そんな先輩が同じ区で同じクリニック経営者としていらっしゃるのは、本当に不思議な縁だと思いますし、僕は外科をドロップアウトしましたが、眼科医として頑張っている姿を見せることが少しでも恩返しになるのかなと思います。外科の思い出は辛いことばかりですが、でも、不思議なことに、すごく楽しかったとも思えますし、外科をやっていたことは自分にとっては大きな財産(得た知識や経験、出会った人たちも)だと思えるので、そういう道でよかったと思います。ということで、これからも頑張ります。
古川先生、今日はお忙しいところ、お時間いただき、どうもありがとうございましたm(_ _)m