タウンニュース横浜市青葉区・都筑区・川崎市宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第23回目の今回は『眼に注射をする治療が必要と言われて心配です』というテーマで『抗VEGF薬硝子体注射』について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症などの病気では、VEGFというホルモンが産生され、網膜の中心にある黄斑部に出血や浮腫が起き、視力が低下することがあります。これらの病気に有効な治療が、VEGFを抑える薬を眼の奥の硝子体に注射する『抗VEGF薬硝子体注射』です。眼に注射というと恐怖があると思いますが点眼で麻酔し、角膜の縁3〜4mmの位置から細い針で薬剤を眼の中に注入するもので、数分で痛みもほとんどなく終わります。消毒の準備などを入れても10分くらいです。
針の刺し方によって水晶体を傷つけると白内障の進行、網膜を傷つけると眼内出血や網膜剥離を起こすことがありますが、これは医師の注意で防ぐことができます。一番心配なのは感染症です。針を刺すことで眼の周りにある細菌が入る可能性があります。これは注射の前後数日、抗菌薬点眼をすることと処置時の消毒で十分防げます。
また、抗VEGF薬は血管新生を抑える働きがあります。全身に作用し、脳卒中などを引き起こす可能性があるとされていますので、脳や心臓に病気のある方は硝子体注射をするか慎重に決め、する場合は注射後の体調変化に気をつける必要があります。このように注意する点はありますが、十分安全に行える有効な治療ですので、適応のある方は前向きに考えるとよいと思います。
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タウンニュースのコラムでは、眼に関する疑問についてお答えさせていただいております。気になる眼の症状から白内障やまぶた、硝子体の手術まで何でも構いませんので何かリクエストがございましたら教えてください。
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