院長ブログ

近視の人の術後のピントは?

今日は一日外来でした。手術の申し込みは白内障3人、眼内レンズ交換1人、霰粒腫3人(3歳女の子、5歳女の子、43歳女性)でした。

眼内レンズ交換の相談でいらした方自体は2人でした。

一人は他院で、今年の2月に右眼、6月に左眼の白内障の手術を受けた70代の女性で、元々、強度近視だったため、最初の手術では特にピントの説明をされずに、近方に合わせたところ、思った以上に遠方が見えにくくて、左眼は他の病院で手術を受け、左はピントを遠くにしたいと希望したところ、『左右差が強くなるから』と近くに合わせた手術を受け、やっぱり遠くが見えにくいとレンズの入れ換えを希望されていらっしゃり、手術の予定とさせていただきました。

近視の強い方は遠方に合わせると、違和感が強い方もいらっしゃる一方で、『遠方を裸眼で見たい』という希望がある方もいらっしゃいます。なので、どちらがよいか医師側が決めることは難しいというか、無理な話しなので、患者さまとよく相談し、レンズを決めることが大事で、一概にどちらがよいという訳ではなく、術後の見え方をよくイメージし、自分にとって遠方と近方、または中間と、どこに合わせると生活しやすかをよく考えて、ピントの位置を決めることが重要です。

もう一人は、先週、他院で白内障手術を受け、レンティス・コンフォートを予定していたところ、レンズが破損してしまい、普通の単焦点レンズを入れることになったため、レンティスに入れ換えできないか?という相談でした。

レンティスが入れられなかったとのことで、後嚢破損したのかな?と思いましたが、水晶体嚢はきれいで、虹彩が縮瞳してきたため、通常の単焦点レンズを入れたそうです。なので、レンティスへの入れ換えは問題なくできそうですが、遠方視力も良好で意外と悪くない見え方のようでしたので、しばらく経過を見ていただき、それでも不具合があるようだったらレンズの入れ換えをしましょうという話しにさせていただきました。

相変わらず、白内障術後の不具合での相談が多いですが、手術を受けて『おかしいな?』と感じたら、まずは手術をして下さった先生に遠慮なくお伝えすることが大切だと思います。それで解決に向かえれば一番よいと思いますし、そうでなければ、僕でもいいですし、他にも相談に乗ってくださる先生はいらっしゃると思いますので、意見やアドバイスを聞くことも解決に向かう一助になるかと思います。

↑今日、レンズ交換の手術申し込みになった患者さまのレンズ。ちょっと癒着が強そうです、、、

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