今日は午前だけの外来でした。
手術の申し込みは白内障、霰粒腫(3歳女の子)、網膜剥離の硝子体手術が1人ずつでした。
今日、手術の申し込みになった霰粒腫の女の子は、昨年の12月頃から右上まぶたに霰粒腫ができ、その後、左下、左上、右下と4か所に霰粒腫ができ、3軒の眼科を受診し、点眼を処方されるもよくならないため、僕のところにいらっしゃいました。
『霰粒腫は時間が待てばよくなりますか(治りますか)?』とよく聞かれますが、答えはなかなか難しいです。少なくとも小さくなることも多く、“治った”と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、全くなくなることは少ないと思いますし、小さくなったとしても、きれいになってくれるかは別だと思います。よく『一旦、治ったのにまたできてしまって』と言う人もいますが、おそらく実際、治ってはいないのだと思います。一見、しこりが小さくなって“治った”ように見えても、実際は霰粒腫は残っていて、またしばらくして大きくなってしまっただけのことだと思います。もちろん、しこりが小さくなって気にならなければ、無理に切開することはないですが、できた位置や大きさによってはよくない影響を残してしまうこともあります。単に時間でよくなるのを待つのではなく、大事なのは、待っている間に、悪い影響が出そうな時はしっかり治療をすることだと思います。
今日の女の子も跡が残ってしまって、本当はもっと早い時期に治療をすべきだったと個人的には思いますが、このまま霰粒腫の跡を残すよりは切開してあげた方がきれいになると思うので、切開を予定させていただきました。少しでもきれいなまぶたに戻せるように頑張りたいと思います。
それから、月曜日に霰粒腫の切開をした50代の男性の方の術後の診察がありましたが、2日前から反対の眼に飛蚊症の症状が急に出てきたと訴えがあり、瞳孔を開いて眼底を見ると、網膜に穴があいており、網膜剥離を起こしていました。反対の眼ですし、霰粒腫の切開とは関連はないかと思いますが、霰粒腫の切開後の経過観察中に網膜剥離が起こるのはすごくレアなケースだと思います。少し余裕がある網膜の剥がれ方でしたので、来週水曜日に臨時手術の予定とさせていただきました。
今週も色々ありましたが、コロナで欠勤中の看護師も復帰し、通常どおりの診療ができるようになって、ひとまずよかったです。(ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした、、、)
今週も皆さま、お疲れさまでしたm(_ _)m