院長ブログ

眼窩脂肪ヘルニア

今日は一日外来でした。
手術の申し込みは白内障3人、黄斑上膜の硝子体手術2人、霰粒腫3人(3歳女の子、5歳女の子、41歳女性)、眼窩脂肪ヘルニア1人、アドオンレンズ1人でした。

眼窩脂肪ヘルニアというのは、本来、眼の奥のスペースにありクッションの役割をしている脂肪組織が結膜の下で眼球の表面を伝って前の方に飛び出てきてしまう状態です。

目尻側(耳側)に現れることが多く、外から見ると、黄色い脂肪の盛り上がりが見られますが、見え方に影響はなく、異物感などを感じることもあまりなく、ほとんど、見た目の問題になってきます。

この患者さまは3年前に右の眼窩脂肪ヘルニアを手術し、その時に左も少しありましたが、軽度だったため、様子を見ていただき今回、大きくなってきたので切って欲しいといらっしゃいました。

手術では結膜を切除して、飛び出している脂肪組織を切除して、その脂肪の飛び出し口のテノン組織を縫い縮め、最後に結膜を縫合します。しばらくは結膜の充血や出血が残りますが、時間の経過と共にきれいな結膜になるかと思います。3年前に手術した右眼はだいぶきれいになっていました。

脂肪が出てきても、通常、見え方には異常が出ませんし、意外と異物感も出ないことが多いです。でも、見た目がちょっと気になると思うので、もし結膜に脂肪が出ていて気になる方は手術も考えるとよいのではと思います。

↑黄色いのは脂肪組織です。

↑以前に手術した方はきれいになっています。

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