今日は午前が外来で午後は手術でした。
今日の手術は、白内障7件、眼瞼下垂2人、ICL(phakic IOL)1人、アドオンレンズ挿入、霰粒腫2人(4歳女の子、4歳女の子)でした。
今日は白内障の通常の眼内レンズ以外のレンズを入れた患者さまが2名いらっしゃいました。
一人は既に単焦点レンズで近方にピントを合わせる白内障の手術を受けている方が、やはり遠くもちかくも裸眼で見えるようにしたいということで、今の眼内レンズはそのままに、その眼内レンズと虹彩(茶目)の間にもう一枚レンズを入れる“アドオンレンズ”の手術を受けていただきました。
もう一人は30歳の女性で強度の近視を治すために、眼の中にレンズを入れるいわゆる“ICL”手術を受けていただきました。
このICL用のレンズもアドオンレンズと同じく、入れる位置は虹彩の下になります。ただ、ICLの場合は、まだ健常な水晶体が存在することがアドオンレンズとは大きな違いになります。既に白内障の手術を受けて眼内レンズの眼になっていれば、眼の中のスペースも広く余裕ができていますし、眼内レンズに触れてもさほど問題はありません。しかし、まだ白内障のないきれいな水晶体はちょっとした刺激で濁りを生じてしまいますし、レンズのサイズや固定位置によっても白内障を生じさせてしまったり、眼圧を上げる要因になってしまうこともあり、手術操作もレンズの選択もとてもシビアになってきます。何より、近視はある意味“健康な眼”でもあり、この健康な眼にメスを入れることはとても慎重でなければならないですし、特に合併症もあってはいけない手術だと思っていますが、それでも100%の安全がないのも手術であります。なので、どうしてもでなければ、しなくてよい手術かなと思っていますが、僕自身、15年ほど前にLASIK手術で近視を治して快適に過ごせているので、近視をなくしたいという気持ちも分かります。大事なのは、メリットとリスクをよく考えて手術を受けるか決めることだと思います。
今日の手術も無事終わってよかったです。お疲れ様でしたm(_ _)m