院長ブログ

術後の眼圧上昇

今日は午前のみの外来でした。
手術の申し込みは、白内障1人と霰粒腫2人(3歳男の子、4歳男の子)でした。

昨日の白内障の手術の患者さまの術後診察で一人、眼圧が50mmHgくらいまで上がってしまいました。

手術の侵襲で眼の中の水が流れ出る『線維柱帯』の通りが悪くなると、眼圧が上がりやすくなりますが、特に手術の時に眼の中のスペースを維持するために使う『粘弾性物質』というゼリーのような薬剤が眼の中に残ることが多い原因の一つとかんがえられます。

眼圧が上がると本来透明の角膜に浮腫を起こし、白く濁ってしまうため、視力も出にくくなってしまいます。

手術の翌日に眼圧も高いし見えにくいとなると、とても心されてしまうと思いますが、適切な対応をすれば比較的速やかに眼圧も下がり、それに伴い角膜が透明になり視力も改善しますのでご安心ください。

この患者さまにはマンニトールという薬の点滴を行い、眼圧は20台まで下がり、角膜もほぼ透明になったので、眼圧を下げる内服薬と点眼を処方してお帰りいただきました。

眼圧が高いとずっと点眼を使わないといけないのか?と心配される方もいらっしゃいますが、白内障術後の眼圧上昇は通常、一過性でずっと点眼を使わなければならない訳ではないことが多いので、あまり心配せずにお過ごしいただければと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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