タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第28回目の今回は『白内障手術にはどんな合併症がありますか?』①というテーマで白内障の手術中の合併症について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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白内障手術の合併症は手術の時に起こる「術中合併症」と、手術の後に起こる「術後合併症」があります。今回は、主な術中合併症の例を挙げてみます。
<術中合併症>
〇後嚢破損…眼内レンズを入れる水晶体の袋(水晶体嚢)が破れてしまうことです。破損の程度によっては予定していたレンズが使えなくなることも。また、水晶体の後ろにある硝子体というゼリー状の内容物が出てきてしまい、硝子体の処理が必要になることもあります。
〇チン小帯断裂…水晶体嚢を眼に固定する線維が千切れてしまう状態です。軽度であればリング状の支えを入れれば済みますが、断裂が広範囲になるとレンズをそのまま入れることができなくなり、新たにレンズを眼に縫い付ける手術をしなければならなくなります。
〇水晶体落下…水晶体の残った状態で後嚢破損やチン小帯断裂が起こると、濁りが眼の奥の硝子体に落ちてしまうことがあり、硝子体手術が必要になります。
白内障手術は10分程度で終わる安全性の高い手術ですが、手術である以上、合併症が起こる可能性はゼロではありません。頻度は低いので心配し過ぎることもありませんが、このようなリスクがあることを理解して手術を受けることが大切だと思います。
術後合併症については、来月のこのコーナーで紹介します。
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