院長ブログ

成熟白内障

今日は午前が外来で午後は手術でした。手術の申し込みは、白内障2人、眼瞼下垂1人、霰粒腫1人(30歳女性)、糖尿病(糖尿病網膜症)からの硝子体出血の硝子体手術1人でした。今日の手術は、白内障11件、霰粒腫1人(4歳女の子)、黄斑上膜の硝子体手術1件に緊急で網膜剥離の硝子体手術が1件でした。

今日の白内障の60歳男性の方は白内障が真っ白になってしまう成熟白内障という状態でした。成熟というとなんだかおいしそうな感じがしますが(熟成肉のような感じが、、、)、決してそんなことはなく、むしろ厄介な白内障です。水晶体が真っ白になるだけでなく、膨張するので、手術の時に水晶体の袋の前面を丸く切開するCCCという操作が難しくなります。真っ白で見えにくいだけでなく、このような白内障は液化して膨張しているので、CCCを作る時に外側へ流れてしまい、きれいに丸く切開できなかったり、裂け目ができてしまう恐れが高くなってしまいます。そのため、青い染色液で水晶体嚢を染めて見やすくし、液化した水晶体を吸引して減圧してからCCCを拡げる操作を行うといった工夫が必要になります。

この方の手術もそんな工夫を行い、無事終わってよかったです。でも、成熟白内障になってしまうと、ちょっと手術が大変になったり、合併症のリスクが上がってしまうので、なるべくなら、そこまで進行しないうちに受診していただけるとありがたいと思います。ご協力、よろしくお願いいたします。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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