タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第29回目の今回は『白内障手術にはどんな合併症がありますか?②』というテーマで白内障手術の合併症のうち、術後に起こりうる“術後合併症”について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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白内障手術の合併症には、手術の最中に起こるものと、術後の経過中に起こるものがあり、今回は手術の後に起こりうる「術後合併症」について主なものを挙げてみます。
【術後合併症】
〇度数エラー…眼に入れた眼内レンズの度数計算がずれてしまうことです。眼鏡でもカバーできますが、裸眼での改善を目指すならレンズの入れ換えやもう一枚追加のレンズで矯正する治療が必要になります。
〇眼内炎…眼の中に細菌が入り増殖し、最悪失明に至る重篤な合併症です。術後3~4日後に起こることが多く注意が必要です。緊急で眼の中を洗う処置や硝子体手術を行わなければならないことがあります。
〇黄斑浮腫…炎症により網膜の中心の黄斑にむくみが出ることがあります。炎症を抑える薬の注射が必要になることがあります。
〇水疱性角膜症…角膜の透明性を保つ細胞が減ってしまい角膜が濁ってしまう状態です。治療は角膜移植が行われます。
〇眼内レンズ編位…眼内レンズの入った水晶体嚢を支えるチン小帯が外れて術後にレンズがずれてしまう状態です。編位が大きいとレンズを取り出し、新たなレンズを眼に入れる手術が必要になります。
術後の経過も問題ないことが多いですが、100%ということはなく、必要な期間はきちんと点眼をしながら通院し、何か問題があれば適切に対応することが重要です。
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