タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第31回目の今回は『最近の白内障の手術は、どのように変化していますか?』というテーマで最近の白内障手術について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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白内障の手術は濁ったレンズ(水晶体)を取り除き、綺麗な人工レンズ(眼内レンズ)を入れる手術になります。当然、濁りが取れる分、明るく見やすくなりますが、最近の白内障手術にはいくつかの変化があります。
まず眼内レンズの種類が増えてきました。多焦点レンズを使えば遠方も近方も見えるようにすることが可能ですが、単焦点レンズも単純な単焦点レンズに加え、「低加入度数分節型レンズ」と「高次非球面レンズ」という焦点の幅が広めのタイプが登場しています。低加入度数レンズはより多焦点に近く、焦点の幅は広めになりますが、コントラストの低下やハローグレアが出ることもあり注意が必要です。高次非球面レンズはより単焦点に近く焦点の幅は極端に広くなるものでもありませんが、デメリットもほとんどありません。このような単焦点レンズをうまく使うことで老眼もある程度、解消できるようになっています。
また、白内障だけでなく緑内障もある人が多いですが、白内障の手術時にチタン製の小さな筒を眼の水の出口に埋め込むことで、眼圧を下げる効果が得られる処置が行われるようになり、5分程の時間の追加で、術後に緑内障の点眼を減らすことが望めます。
多彩な眼内レンズからより理想的な見え方を目指せることと低侵襲な緑内障同時治療が、最近の白内障手術の傾向です。
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