院長ブログ

キズの治り方

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人、霰粒腫1人(7歳女の子)でした。
今日の手術は、白内障11件、眼瞼下垂2人、眼内レンズ交換1件、霰粒腫2人( 4歳女の子、9歳男の子)でした。

眼瞼下垂の一人は、約3ヶ月前に初回の手術をした70代の女性の再手術で、左眼のまぶたの皮膚の弛みが残り、二重の線が段差があるようになってしまったのと、まぶたの縁のカーブが吊り上がってしまって三角になってしまったのを修正する手術となりました。眼瞼下垂の手術の難しさは、同じように操作を行っても必ずしも、同じような結果が出る訳ではないところにあるかと思います。特にキズの治り方は個人差があるように思います。手術のキズは皮膚表面に関しては術後2日で塞がり、1週間ほどである程度しっかりくっつくので、その頃、抜糸をしています。術後2週間を過ぎる頃から、キズが治る反応が強くなり、術後12ヶ月がその反応のピークといわれ、キズはいったん硬く赤くなり、その後、また少しずつ柔らかく、赤みが取れていくとされています。なので、その経過を心配されるかもしれませんが、通常は術後3ヶ月くらいするとキズはだいぶきれいになってきます。ただ、創傷治癒の異常な反応が起こると、キズの硬さが残ったり、ひきつれを起こしてしまうことがごくたまにあり、場合によってはキズの修正手術が必要になってしまうこともるかと思います。キズの治り具合がよくないと、すぐに何らかの外科的処置をすぐにしたいという気持ちもあるかと思いますが、修復途中で手を出すと、余計に反応が強くなってしまうこともあるため、できるだけ落ち着いた時期である術後3ヶ月以降、できれば半年くらいたって、必要があれば、修正手術を行うとよいかと思っています。ちょっと辛抱の要ることで精神的な負担も強いてしまうかもしれませんが、よりよい治療を行うためには待つことが重要な治療の一つと思っていただければと思います。

今日の修正手術の方は皮膚の弛みが少し残っていたので、これを含んでキズの瘢痕を切除し、再縫合しました。これできれいに治ってくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

TOPへ