今日は一日外来でした。手術の申し込みは、白内障4人、眼瞼下垂1人、霰粒腫1人(1歳男の子)でした。
今日は今年の1月下旬にレンティスコンフォートを用いた白内障手術を受けたものの、術後に見えにくくて困っているという50代後半の女性が相談にいらっしゃいました。元々、近視が強かったこともあり、レンティスを軽い近視にして遠方はある程度、見えて近方を見えるように狙ったそうですが、左右差があることと、術前より矯正視力が下がってしまい、眼鏡の度数を合わせても視力は0.5〜0.6程度までしか改善せず、特に右眼が見えにくいとのことでした。レンズはきれいに入っているので、おそらく、手術自体は問題なく行われていると思われましたが、見えにくい症状は、若干近視の度数が強めであることと、コントラスト感度の低下が原因ではないかと思いました。レンティスは術後、若干予定よりも近視の度数が強めに出ることがありますが、1ヶ月程度で計算に近い値に戻ってくる人も、強めの近視の値のまま固定してしまう人がいるように感じています。なので、度数についてはもう少し経過を見る必要があり、時間の経過で改善する可能性もあるかと思います。コントラスト感度については、レンティスの光のロスは7%といわれ、決して高い値ではありませんが、それでも人によっては結構な影響が出てしまう場合もあると臨床上、感じています。この患者さまのコントラスト感度の検査では両眼とも正常範囲を下回っていますが、特に右眼で顕著なので、コントラストが下がったことが見えにくく感じる一番の原因のように思われました。となると、治療としては、単純な単焦点レンズへの入れ換えになりますが、度数の問題もあり、経過で改善する部分もあるかもしれないので、今は経過を見ることが必要ということで今日の診察を終えました。もちろん、しなくて済むに越したことはありませんが、待っても見えにくさが続くようなら、入れ換えを考えたいと思います。
それから、ICL相談で来た20代の女性が診察の終わりに、『藤が丘病院の事務のKさんって知っていますか?』と聞かれ、僕が以前、勤めていた昭和大学藤が丘病院の事務スタッフのお友達でした。もちろん、覚えていて、懐かしい名前を聞いてうれしくなりました。Kさんも元気に過ごしているようでよかったです。どうもありがとうございましたm(_ _)m