タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第34回目の今回は『眼圧が高いと言われましたが大丈夫でしょうか?』というテーマで“眼圧”について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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検診や眼科受診で眼の内圧を表す〝眼圧〟を測定されることがあります。眼圧の正常値は10〜21㎜Hgで、この上限を超えると、〝眼圧高値〟と判定されます。眼圧が高いと眼の神経(視神経)に負担がかかり視野が欠けてしまう緑内障を発症するリスクがあり、眼圧が高いことはよくない場合もあります。しかし、眼圧が21㎜Hgを超えても必ずしも問題がある訳ではなく、視神経が強い人では、眼圧が高くとも緑内障にならず、全く問題のないこともあり、この状態は〝高眼圧症〟と呼ばれます。逆に眼圧が正常範囲内に入っていても視神経が弱い人では緑内障を発症してしまい、このパターンは〝正常眼圧緑内障〟と呼ばれます。
眼圧の正常値は日本人の95%がこの範囲に入ると推定される統計的な標準値であり、必ずしも『その中に入っていれば大丈夫』とか『その範囲から出てしまうと異常』という訳ではありません。単に眼圧の値だけでは病的な意義を見出すことは難しく、視神経の所見や視野検査などから総合的に評価し、個人個人で眼圧が適性値であるか判断することが大切です(体重に例えるなら、100㎏の体重が身長により、太り過ぎな人も、大丈夫な人もいるのと一緒です)。ちなみに、眼圧は眼の中の水の流れで決まるので、血圧とは無関係です。
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タウンニュースのコラムでは、眼に関する疑問についてお答えさせていただいております。気になる眼の症状から白内障やまぶた、硝子体の手術まで何でも構いませんので何かリクエストがございましたら教えてください。
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