今日は一日外来で夕方に霰粒腫の切開が2人(3歳女の子、7歳女の子)でした。
手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂2人、霰粒腫3人(2歳男の子、4歳男の子、5歳男の子)でした。
今日の外来で、約2週間前に眼内レンズ交換をした70代男性の経過観察があり、『上の方に白い液みたいのが、1日2〜3回見える』という症状の訴えがあり、表面の問題かと思い、大丈夫と伝えましたが、本人から『網膜剥離じゃないのか?』と問われ、そこまで心配ならと、瞳孔を開いての眼底検査を行いました。すると、下方の端の方の網膜に裂孔(穴)があり、急遽、レーザー治療をさせていただきました。
基本的にレンズの入れ換え後に網膜に穴が開きやすくなることはないのですが、この患者さまは後発白内障の治療で後嚢切開されており、レンズ交換の手術の時には、その後嚢の切開部から硝子体が前の方に出てきて、“硝子体脱出”という状態になり、その硝子体を切除する処置を行ないました。硝子体脱出が強い時は“硝子体カッター”という器械で硝子体を切除していますが、それほどひどくなかったので、カッターは使わず、ハサミで切るような方法を取ったのですが、おそらく、その硝子体脱出により網膜が引っ張られて裂孔ができてしまったのだと思われます。確かに白内障手術の時の後嚢破損でも、術後に網膜剥離が起こることがありますが、後発白内障後の眼内レンズ交換の時も似たような状態での操作になるので、同様に術後の網膜剥離には注意しなければと改めて思いました。
なんとかレーザーで網膜の穴が治ってくれるといいなと思いますが、しばらく注意して経過を見ていきたいと思います。