院長ブログ

光の線が扇状に見える症状

今日は一日外来で夕方に霰粒腫の切開が1人(8歳女の子)でした。

手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂1人、霰粒腫2人(6歳女の子、58歳女性)、黄斑円孔の硝子体手術1人でした。

今日の外来では42歳の男性の方が『白内障の手術の後、右眼のみ夜間、遠くの光を見ると、二重に見えたり、扇状に光の線が見える』という症状でいらっしゃいました。眼の状態を見ると、レンズ自体はきれいに入っていて、視力(矯正)は1.01.2と所見や検査結果上は明らかな問題はありませんでした。右眼はアイハンス、左眼はクラレオントーリックが入っているそうで、もしかすると、アイハンスの影響なのかなと思いました。単純な単焦点レンズでは問題なくとも、多焦点レンズやレンティス、アイハンスのような単純な単焦点レンズに比べて複雑な構造のレンズはほんの少しのレンズのズレや傾きが異常な光の見え方につながってしまう恐れがあると感じています(あくまでそう感じているだけですが、“コマ収差”が生じやすくなってしまうのかなと思っています)。

ただ、仮にアイハンスのレンズの入り方が原因だとして、不快な症状を改善するために、アイハンスのままレンズの位置を調整することは現実的に難しい可能性が高く、アイハンスを諦めて単純な単焦点レンズへ入れ換えることがどこまでメリットが得られ、デメリットが出るかをよく考えて治療を決めないといけないと思いました。

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