院長ブログ

タウンニュース2024年1月

タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第43回目の今回は『白内障は手術しても再発しますか?』というテーマで“後発白内障”について書いてみました。

以下、タウンニュースの本文です。

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 白内障手術は濁った水晶体を取り除き、新たに眼内レンズを入れる手術です。水晶体は丸ごと取り除く訳ではなく、周りの透明な膜「水晶体嚢」を残し、その中にレンズを入れます。一度、手術をすれば本当の白内障は二度と起こりませんが、水晶体嚢の内側に水晶体上皮細胞が残り、術後、時間と共に増殖し、眼内レンズの裏側の「後嚢」に濁りを生じる「後発白内障」が起こります。

 後発白内障は誰にでも多少は生じ、軽度なら症状はないですが、濁りが強くなると白内障のようにかすんだ見えにくさを感じるようになります。個人差もあり、数カ月で生じる人もいれば、数年経って症状が出る人もいます。この後発白内障に対しては、再度の手術ではなく、YAG(ヤグ)レーザーで後嚢を切開する治療を行いますが、痛みもなく数分で済む簡単な治療で、症状の改善が期待できます。レーザー後は切開した後嚢の濁りで飛蚊症が出現しますが、1カ月ほどで治癒することが多いです。

 白内障手術を受けてしばらくして、見えにくいと感じたなら、後発白内障かもしれません。YAGレーザーですぐ改善しますので、早めの受診がよいでしょう。ちなみに後発白内障も一度治療すれば再発はありません。また、現在使われている眼内レンズは濁らない素材でできていますので、レンズ自体が濁ることもないとされています。

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タウンニュースのコラムでは、眼に関する疑問についてお答えさせていただいております。気になる眼の症状から白内障やまぶた、硝子体の手術まで何でも構いませんので何かリクエストがございましたら教えてください。

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