この週末は岩手県の雫石に行ってきました。今回は障害者クロスカントリースキーの体験会で、またまた勝手に参加させていただきました。
視覚障害や脚の不自由な子どもたちや大人が参加していましたが、ガイド役には岩手県を中心に東北地方のクロスカントリースキーの選手の方々が熱心にサポートされていました。視覚障害の参加者の一人は、秋にあった東京都の選手発掘プロジェクトでお話しした女の子が東京からわざわざ来てくれてうれしかったです。
ガイドの先生が『たくさん転んでください。転ばないようにと思っていると、怖いけれど、転んで、転んでも大丈夫と分かると怖くなくなります。』と言っていたのが、心に響きましたが、実際、ほとんど眼の見えない参加者たちも、何度も転びながらもどんどん上達し、みんな笑顔で『楽しかった』と言っていたのは、とても印象的でした。
何事も失敗しないように、うまくやらなければと思うと、失敗に対する恐怖が強くなってしまいますが、失敗すれば、こうしたら失敗すると分かりますし、失敗したとしても意外とダメージが少ないと分かることもあり、失敗は決して無駄ではないんだと思いました。医療は失敗が許されないかもしれませんが、失敗というか、うまくいかないことを恐れて何もしないというのも、もしかすると失敗とあまり変わらないのかもしれないと思いました。もちろん、失敗しないような最大限の努力はしなければなりませんが、治療のメリットとリスクを天秤にかけ、患者さまとよく話し合い、時には失敗ばかりを恐れずに、前に進むことも大事なことなのかと思います。
クロスカントリースキーだけでなく、バイアスロンのレーザーライフルの体験もあり、視覚障害では、的を見ることはできないため、ヘッドホンをつけ、銃の先の方向が的に近づくにつれ、ヘッドホンからの音が変わり、それを頼りに射撃を行います。視覚障害の子どもたちは、5発中4発5発と命中させていて、面白そうだったので、僕も撃たせていただきましたが、残念ながら、5発中命中はゼロで、手伝ってくださったガイドの先生も苦笑いでした、、、なかなか難しく、もし機会があれば皆さんも挑戦してみてください。
今回も色々と学びや感じることの多く、とても楽しい障害者のイベントでしたが、参加した皆さんから教えていただいたことを、今後の診療や人生に活かしていきたいと思います。どうもありがとうございましたm(_ _)m