今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人、今日の手術は、眼瞼下垂2人、霰粒腫5人(2歳男の子、3歳男の子、7歳女の子、22歳女性、30歳女性)、眼瞼腫瘤切除1人でした。
眼瞼腫瘤切除の方は61歳の男性で去年の8月に眼瞼下垂の手術を行い、術後、目頭側の切開部分にかたまりができてしまい、今回、切除しました。瘢痕組織かなと思い、切除しましたが、内部に白いペースト状の内容を含んだ“粉瘤”のような組織がみられました。粉瘤は皮膚からの角質が内部に溜まってしまいしこりができてしまう病気です。眼瞼下垂のキズの部分にできることは今まで経験したことがありませんでしたが、切開して縫合した皮膚が内側に向いた状態でくっついてしまい、角質がキズの内側に溜まるようになってしまったのかなと思いました。粉瘤は体質的にできやすい方もいらっしゃるので、今までにできたことがあるか聞いてみましたが、そんなことはないそうで、やはり、手術の操作でできやすくなってしまったのかなと思いました。
外来では、瘢痕組織のようにしか見えていなかったのですが、もしかすると、しこりができ始めた早い段階で穿刺し、内容と被膜を摘出してあげたら、今回のようにしっかり切除しなくて済んだかもしれないと思いました。術後の経過で予想外のことが起きて追加の処置が必要になってしまい、申し訳ありませんでしたが、同じように手術しているつもりでも、本当のところでは全く同じというものでもないと思いますし、もし仮に全く同じ手術をしても、患者さまの反応というのは様々なので、お一人お一人、術後の経過をきちんと見ていくことが大事だと改めて思いました。