今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人と眼瞼下垂1人でした。
今日の手術は、眼瞼下垂3人、霰粒腫3人(1歳男の子、4歳男の子、6歳男の子)、眼瞼腫瘤切除1人でした。
当院では両眼の白内障手術の場合、両眼を同じ日に行うことも可能は可能ですが、通常、最初の眼の手術から1週間ほど間を開けてもう片方の眼の手術を行なっております。左右別々に少し間を開けて手術を行なっている理由は、眼内レンズでの見え方は、手術が終わってからでないと実際のところは分からないからです。事前に入念な相談の上で決めたレンズであっても、あくまで予想と計算で決めていますので、本当に見え方は翌日、眼帯を外して初めて分かる訳です。もちろん、思った通りの見え方になることが多いかとは思いますが、必ずしもそうとは限らず、思ったより遠くが見えない、おかしな光が見える、なんかすっきり見えないなどの予想外な見え方をしてしまうこともなくはないかと思っています。そんな時、両眼いっぺんの手術では、どうしようもないのですが、片眼ずつの手術であれば、もう片眼の手術で調整することで、予想外の見え方を両眼で見る時にリカバリーできることもあると思います。例えば、最初に手術した眼の見え方で遠くが見えるけれど、近くが見えにくとなった時に、もう片方の眼のレンズの度数を調整し、遠方の見え方を少し落とすことで、いくらか近方が見やすくできることもあります。
昨日の手術の方も最初の左眼でアイハンスの-1.5D狙いにしたところ、思ったより近くが見えないということで、右眼は左より2段階ほど近方寄り(-2.3D)を狙い、少し左右差をつけて手術を行い、今日の診察では『右眼で近くが見えるようになった。大丈夫。』とおっしゃってくださり、よかったです。
このように、2眼目でレンズの度数を調整することは必要なことだと思います。ただ、あまり差をつけ過ぎると、違和感が出てしまうことがあるので、あくまで多少の調整になることと、レンズは発注して準備していますので、度数調整をご希望の場合は、3日前までには決めていただくよう、ご協力よろしくお願いいたします。