院長ブログ

白内障術後の相談×2名

今日は一日外来でした。
手術の申し込みは、白内障7人、眼瞼下垂1人、黄斑上膜の硝子体手術1人でした。
今日の外来では、他院の白内障術後の見え方の相談で2人いらっしゃいました。

1人目は、56歳女性で、元々、-10D程度の強度近視があり、1月下旬に右白内障手術を単焦点レンズの遠方合わせで行ったところ、裸眼視力0.7程で 見え過ぎて辛いということでした。右眼の見え方をどうにかすることも考えてもよいかもしれませんが、右眼の手術の経過自体は悪くないというか、むしろ良好で、違和感として感じているのは、左右差と思われたので、まず左の手術を、ピントの位置を右より少し近めに1〜2mくらい目標にするとよいのではとお話させていただきました。

もう1人は、59歳の女性の方で、1月に左白内障手術を単焦点遠方合わせで行ったことろ、片眼で見て、文字がダブる症状(単眼複視)が出ていて心配になって受診されたそうです。ただ、今は少しよくなってきたとのことで、そちらの眼科(静岡県のクリニック)では、毎回、カルテをプリントし、経過や検査の結果を丁寧に渡してくれるそうで、そのカルテを見ると、術後、一時的に乱視が増え、それがまた無くなりつつあり、術後の一過性の乱視がダブりの原因と思われました。手術で眼に切開を入れると、どうしても角膜のカーブが変化し、乱視が出てきてしまうことがあります。ただ、この乱視は術後しばらくすると、改善してくることもありますし、何かすればよくなるものでもないので、経過を見るしかないと思いますし、乱視が残って、問題になるのであれば、その乱視に対する治療を考えていけばよいかとお話させていただきました。

術後、思ったような見え方でないと心配になってしまうこともありますが、手術そのものは問題なく、時間の経過で改善してくることもありますし、左右の手術を終えて、落ち着いてくれることもあります。もちろん、見え方の不具合いの原因が、レンズの度数や種類にあれば、レンズを入れ換えるような手術が必要になることもありますが、なるべくならしない方がよいですし、今日の患者さまのように、そのままで過ごすことができれば一番かと思います。

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