院長ブログ

アイハンスから普通のテクニスへ

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人で、今日の手術は、白内障14件、黄斑上膜の硝子体手術1件でした。

今日の外来では、先週の金曜日に眼内レンズの入れ換えをした50代前半の女性の方の経過観察の診察がありました。この方は、元々、他院で多焦点レンズ(シナジー)を入れ、ハローグレアが強いのと近くが見えにくいという理由で、2月に左眼を近方(30〜50cm)に合わせたアイハンスに入れ換え、ハローグレアはだいぶ収まり、近くも見えるようになったものの、ちょっとだけ見えにくさがあるということで、右眼は単純な単焦点レンズ(普通のテクニス)を近方30cmに合わせました。術後の乱視の影響もあったので、しばらく様子をみていましたが、やはり左眼はスッキリせず、左眼も右と同じレンズに入れ換えたいと希望され、先日、再度の入れ換えの手術を行わせていただきました。術直後は少し炎症もあって視力自体は出にくかったのですが、それでも、やはりスッキリ感はあったようで、それから3日経った術後5日目の今日は矯正視力も1.2で、見え方もだいぶよくなったそうで、手術してよかったと言っていただけ、僕もよかったです。

僕らは医療の専門家で、患者さんがよい治療を受けられるように、病状の説明、治療の提案をしますが、最終的に決めるのは患者さんご自身です。もちろん、患者さんが治療を受けると決めてくだされば、僕らもうまくいくように全力で手術に臨みます。ただ、全ての手術の結果がよいとは限りません。医学的には良好であっても、患者さんにとってはそうでないこともあります。その時に、どう考えるか、手術したことやレンズの選択を悔やむより、今回の患者さんのように、どうしたらよくなるか、ご自分でよく考え、決断することは、難しいことではあると思いますが、すごく大事なことだと思います。その前向きな気持ちは、きっと眼の手術だけでなく、人生においても大切だと思います。そして、経験上、このような性格の患者さんは、うまくいかないことがあっても、最後にはよい結果を得られることが多い気がします。手術や治療がうまくいかないと感じてしまっている方も、このような患者さんがいることを知ってもらえたらと思いました。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

TOPへ