タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQ&A』第47回目の今回は『急性緑内障発作を起こしたらどんな治療が必要になりますか?』というテーマで急性緑内障発作の治療について書いてみました。
以下、タウンニュースの本文です。
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眼の中の水(房水)の流れ出る隅角が閉塞してしまい、眼圧が急激に高度に上昇する“急性緑内障発作”を起こすと、角膜が濁り、視力が低下し、眼痛、頭痛や嘔気などの症状が現れます。緑内障発作の治療としては、まず、応急的に、眼圧を下げる飲み薬や点滴、点眼を行います。これで眼圧がうまく下がり、角膜が透明になると、根本的に緑内障発作を防ぐ治療として、虹彩に穴を開ける“レーザー虹彩切開術(L I)”または白内障手術を行います。薬で眼圧が下がらないとL Iはできませんので、緊急で白内障手術を行わなければならないこともあります。緑内障発作でなぜ白内障手術と思われるかもしれませんが、白内障が進み虹彩が押されて隅角が狭くなってしまうことが緑内障発作の大きな要因であり、白内障を取り除き、薄い眼内レンズに置き換えることで、隅角が広がり、房水の流れがよくなることで緑内障発作を解除することができるので、急性緑内障発作の治療に白内障が行われます。
とりあえずの治療でL Iを行うこともありますが、水疱性角膜症などの合併症もありますし、その後の白内障手術しにくくなることや完全に緑内障発作を解除できないとこもあり、最初から白内障手術を行うこと理想かと思います。
緑内障発作を起こすと、短期間のうちに視神経が障害を受けて重度の視力障害を来してしまうことがありますので、なるべく早く受診し、適切な治療を受けることが重要です。また、発作を起こしていない方の眼も同じような性質を持つことが多く、L Iもしくは白内障手術で予防の治療を行っておくことが大切かと思います。
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