院長ブログ

斜視と多焦点眼内レンズ

今日は一日外来で、手術の申し込みは、白内障4人と眼瞼下垂1人、霰粒腫1人(40歳女性)でした。

今日、白内障の術後の見えにくさでご相談にいらした70代後半の女性の方は元々、斜視があり、2020年3月に他院で多焦点レンズ(パンオプティクス)の白内障手術を受け、視力は改善したものの、複視は消えず、プリズム眼鏡を作ったものの、複視は改善せず嘔気ありうまく掛けられず、困ってしまったそうです。

斜視は左右の眼の向きにズレが生じる病気で、その程度が強くなると、物がダブって見える“複視”が生じてしまいますが、プリズム眼鏡は光を曲げ、そのズレを解消することで複視を改善する目的で使用します。

多焦点レンズで十分な見え方が得られないこともあるので、当院では術前に斜視の検査も行い、事前に向き不向きの可能性を患者さんにはお伝えしていますので、多焦点レンズを入れた方で術後にプリズム眼鏡を処方することはあまりないのですが、もしかすると、多焦点の複雑な眼に、光を曲げるプリズム眼鏡は合わせにくい可能性もあり、手術の方が改善の可能性があるのかなと思いました(眼の位置を治すのと、眼鏡で光を曲げて真っ直ぐに入れるのと、同じかもしれませんが、、、)。

正直、斜視のことはあまり詳しくないので、斜視にお詳しい専門の先生に一度、相談に行くのがよいのではとお話させていただきました。少しでも何か有益なお話が聞けるといいなと思いました。

今日も皆さん、遅くまでお疲れ様でしたm(_ _)m

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