院長ブログ

強度近視で遠くに合わせ過ぎると

今日は午前のみの外来で、手術の申し込みは、白内障2人、硝子体手術2人、霰粒腫3人(2歳女の子、3歳女の子、6歳女の子)でした。

今日の外来では、4月に他院で白内障の手術を受けた70代前半の女性の方が、元々、強度の近視だった眼を単焦点レンズで遠方に合わせたところ、両眼とも裸眼視力1.2になったものの、『近くが見えなくて不便でもう少し近くを見えるようにしたい』と相談にいらっしゃいました。強度近視の場合、レンズのピントを遠方に合わせようとしても、なかなかうまく計算が合わないこともあるのですが、幸か不幸か狙い通り、ぴったりピントが遠方に合って、手術自体は非常にうまくいっている状態でした。しかし、元々、近視が強い人は、術後、遠方にピントが合い過ぎてしまうと、近方が思った以上に見えずに、不快な見え方と感じてしまうことがたまにあります。

若い頃に遠方が裸眼でよく見えていた人は、レンズのピントを遠方合わせにした際に、術後の視力が1.0程度まで得られていないと、“見えていない感”が出てしまうこともありますが、強度近視の方は、視力0.7程度でも十分遠方はよく見えるようになったと感じられることが多く、-0.5D程度の軽い近視に合わせてあげた方が、近くもいくらかは見え、違和感が出にくくてよいかと思っています。近視が強い人が白内障の手術を受ける時に、ピントを遠くに合わせ過ぎるのは少し注意が必要かなと思います。

今日は午前の外来終了後に埼玉浦和で開かれているロービジョン学会に参加してきました。といっても、到着した時には講演は全て終わり、懇親会だけの参加になりましたが、ロービジョンの仲間の先生や盲学校の先生とも知り合え、楽しく有意義な時間を過ごすことができました。今度、平塚の盲学校に見学に行こうと思います!

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

 

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