院長ブログ

+2Dの遠視は辛い

今日は午前のみの外来で、手術の申し込みは、白内障2人、霰粒腫1人(3歳男の子)、眼内レンズの入れ換え1人でした。

今日、眼内レンズ交換の手術の申し込みをいただいた60代の女性の方は、4月に右眼の白内障の手術を受けたところ、+2Dの遠視になり、見えにくくて困ってしまい、当院へ相談にいらっしゃいました。普通の眼でこれだけ計算がズレることは滅多にないのですが、この方の場合、LASIKを2度行い、かなり薄くなった眼だったため、度数がズレてしまったようです。遠視というと、遠くがよく見える眼と思われるかもしれませんが、遠視は遠くが見る眼のことではなく、網膜表面よりも奥側に焦点が結ばれる眼の状態で、ピントを合わせる調節力があれば、その焦点を網膜表面に作ることで遠方を見ることができるのですが、眼内レンズの眼では調節力は基本的に働かないので、眼の奥にできた焦点はそのままになってしまいます。そのため、遠方も近方も見えにくい不便な眼になってしまい、+2Dも遠視ズレすると、見え方としてはかなり辛い状況と思われました。なので、単純にレンズの度数がよくないため、シンプルに眼内レンズの入れ換えを行うのがよいのではと提案させていただきました。

前の先生にも相談されたようですが、『あなたの眼が悪い』と言われてしまったとのことですが、どうしても計算が難しい、ズレやすい眼なだけで悪いという訳ではなく、このようにズレてしまうことはなくはないので、あとはどう対処するかが大切だと僕は思っています。

LASIKでかなり薄い角膜ではありますが、今、入っているレンズの度数から逆算して、新たなレンズの度数を選んであげれば、今よりは合った度数に十分できるかなと思うので、なんとか見やすい眼にできるように頑張りたいと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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