院長ブログ

眉毛下皮膚切除の適応

今日は一日外来で、手術の申し込みは、白内障4人、眼瞼下垂1人、霰粒腫1人(1歳男)でした。

今日外来受診された20代後半の女性の方は、他院で眼瞼下垂の手術を2度受け、それでもまぶたの挙がり方が不十分で、『今度は眉毛下切開がよい』と言われて、当院に相談にいらっしゃいました。

いわゆる“眉下切開”は眉毛の下の皮膚を切除する方法で、あくまで余分な皮膚を切除するだけで、まぶたを挙げる筋肉は一切触りませんから、まぶたの挙がり方が悪い眼瞼下垂は適応になりません。眉毛下皮膚切除の適応は、まぶたの弛みが強い皮膚弛緩症(偽眼瞼下垂)で、二重がしっかりしていて、皮膚が厚めの重たいまぶたの方がより合った術式とされています。

この患者さんの場合、まぶたの挙がり方が不十分なため、眉毛下皮膚切除は適応にならず、眼瞼下垂の手術をしっかり行うことが必要でした。

眼瞼下垂や皮膚弛緩はいくつかの術式があり、メリットとデメリットはありますが、まず病態によっての適応があり、その見極めが基本で大事かと思います。

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