今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人、硝子体出血の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、眼瞼下垂 2人、霰粒腫4人(2歳男の子、3歳女の子、5歳男の子、20歳女性)、眼瞼腫瘤切除1人でした。
通常、白内障は早い人で50歳くらいから、多くは60〜70代で自覚することが多いですが、今日、白内障の手術の申し込みをいただいた患者さんは、34歳でした。この患者さんはだいぶ早い時期に白内障が出てしまった訳ですが、アトピー性皮膚炎が原因と思われます。アトピーがあると、どうしても眼が痒くなってしまい、痒みを抑えるために強く掻いたり、叩いたりしてしまい、この機械的な刺激が白内障を進めてしまうとされています。また、アトピーの治療ではステロイドが使われますが、このステロイドの長期使用も白内障を引き起こすとされています。
このように、アトピーがあると、若い年齢で白内障が出てきてしまうことがあるのですが、若いと自分が白内障になるなんてなかなか思えず、結構、進んだ状況になって受診されることも多いかと思います。
また、白内障なら遅くても手術がうまくいけばちゃんと見えるようになるので、まだよいのですが(といっても、白内障もあまり進み過ぎないうちに手術した方がよいですが)、アトピーがあると、網膜に穴があいて網膜が剥がれてしまう網膜剥離を起こしてしまうこともあり、早い時期に手術をしないと見えにくさを残してしまうこともあります。
なので、アトピーがある人は、眼にも注意いただき、もし見え方がおかしい、見えにくいと感じた場合は、早めに受診していただくとよいかと思います。