院長ブログ

嚢外固定後のレンズ偏位

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人と眼内レンズ偏位の強膜内固定硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障12件、虹彩整復1件、霰粒腫3人(2歳男の子、5歳男の子、7歳男の子)でした。

今日、強膜内固定の手術の申し込みをいただいた40代後半の患者さんは、7年前に他院で右眼の白内障の手術を受け、問題なく終わったようですが、昨年、レンズが偏位し、その時の所見で、後嚢破損がみられ、レンズを嚢外固定にする手術を受けたそうです。今回、2日前から見え方がおかしくなり、再度のレンズ偏位で当院へいらっしゃいました。嚢外固定だからレンズがズレやすいというものではなく、おそらく、チン小帯が弱い部分があり、そこにレンズが落ち込んでしまっている状態と思われ、レンズのズレを直すとなると、単に位置を修正するだけではうまくいかず、レンズの支えを眼の壁に固定する強膜内固定(もしくはレンズの支えを眼の壁に縫いつける縫着術)を行う必要があるかと思われました。レンズの種類によっては、強膜内固定に適さないため、そのレンズを取り出し、新たに強膜内固定用のレンズを入れなければならないのですが、この患者さんの場合は、幸い、強膜内固定に使えるレンズなので、そのまま再利用し、より負担が少ない手術にできればと思います。

尚、嚢外固定になるとレンズがズレやすいということでもありませんので、嚢外固定でレンズを入れている方も余計な心配はしないでいただければと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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