院長ブログ

レンティスからアイハンスへ入れ換えると

今日は午前のみの外来でした。
手術の申し込みは、白内障3と霰粒腫4人(4歳男の子、4歳女の子、20歳女性、36歳女性)でした。

昨日の手術では50代後半の患者さんのレンズ交換がありました。この方は他院で今年の3月に両眼の白内障手術を受け、レンズはレンティス・コンフォートを使い、遠方合わせをしたものの、裸眼の遠方視力は右0.5左1.0と右眼の遠方の見えにくさ(レンティスは他のレンズより近視ズレしやすいかと思います)、外側に影、夜の見えにくさ、ハローグレアと色々な不快症状に悩まされて、レンズを入れ換えることとしました。ハローグレアが一番の問題であれば、単純な単焦点の方がよいかなと思いますが、まだ年齢もお若いことなど、総合的に考え、入れ換えるレンズはアイハンスにしました。レンティスの入れ換えはちょっと大変になることもあるのですが、昨日の手術は非常にスムーズに行えたため、今日の診察では眼の状態もとてもきれいで、視力も裸眼で1.2まで出ており(翌日は視力が出ないことも多いです)、ご本人からも『明るさが前と違う。違和感がなくなった。』という感じ方で、とてもよい経過と思われ、よかったです。

入れ換えの手術をするかどうか、入れ換えるならどのレンズにするか、いつ手術をするか、そもそも、入れ換えした方がよいのか、すべきなのかと入れ換えを考える患者さんは非常に悩ましい問題を抱えます。その中で、明確とまでは言えないかもしれませんが、自分でこうしたい、これでいきたいと思える方法がみつかるのであれば、入れ換えをすることはきっと意味のあることだと僕は思っています。

今回、この患者さんも悩ましい時期はあったかと思いますが、レンティスはどうしてもコントラストが下がることや異常光視症、ゴースト症状を感じて不快な見え方と感じてしまうことがあるので、他のレンズ、今回はアイハンスでしたが、嫌な見え方がよくなってくれることはあるかと思います。レンティスとアイハンスと保険で使え、ただの単焦点よりは焦点の幅があるとされているレンズですが、レンティスの方が良くも悪くも多焦点に近く、見える幅はより広いものの、コントラストの低下やハローグレアは出やすく、アイハンスの方が見える幅は狭くなりますが、悪い見え方はしにくく、使いやすいというか、色んな人に合いやすいレンズかなと感じています。もちろん、レンティスもよいレンズではありますので、その特徴を知って後悔のないようなレンズ選択をしていただければと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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