院長ブログ

特発性の強膜炎と思いきや

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人と黄斑上膜の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障13件、アドオンレンズ1件、眼内レンズ位置修正1件、黄斑上膜の硝子体手術1件でした。

今日の外来では、時々、結膜の奥の強膜に強い炎症を起こす“強膜炎”を起こし、抗菌薬とステロイドの点眼(リンデロン)と内服で加療していた50代後半の女性の患者さんで、先月、薬を使っているのにもかかわらず、強膜の強い炎症と結膜のびらん(キズ)が見られ悪化傾向だったので、おかしいなと思ったところ、『昔、二重の手術をいした』ということが判明し、瞼をひっくり返してみると、わずかに糸のよう露出しており、それを取り除いてみました。一応、点眼は継続で使い、今日がその経過観察でしたが(本当はもう少し早めにみたいところでしたが、長めの感覚を希望され)、結膜のびらんも充血もすっかりよくなっていました。今まで、原因不明の強膜炎と考えて治療を行っていましたが、特発性の強膜炎と思いきや、根本は二重手術の糸の露出が原因ということでした。なかなかこのようなケースも珍しいですが、患者さんの話をよく聞き、よく質問し、いろいろな可能性を考えて診療しなければと改めて思いました。

今まで度々、強膜炎を繰り返していましたが、これで落ち着いてくれるといいなと思いました。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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