今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人、眼瞼下垂2人、黄斑上膜の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障15件(アイステント併用1件)、黄斑上膜の硝子体手術1件でした。
今日の白内障の手術では、新しくAMOから発売された多焦点レンズ“Odyssey(オデッセイ)”を使わせていただきました。AMOのメインの多焦点レンズはSynergyで、近方に強く、レンズもきれいでよいレンズだと思っていますが、異常光視症が強く出やすいという弱いところがありました。実際、僕は異常光視症が原因でレンズを単焦点へ入れ換える場合、Synergyが一番多く経験しています。なので、夜の運転をあまりしない、小柄な女性には向いているのですが、運転が多いような人には若干使いにくい面がありました。今回、発売されたOdysseyはハローグレアが出にくいように改良されており、今までよりも多焦点レンズとして使いやすく、適応の幅が広がるのではと感じています。
今日、Odysseyを使わせていただいたのは、60代の女性の方で、3か月くらい前に右眼にSynergyを入れて経過もよかったのですが、Synergyの弱点が減ったレンズなので、左眼はOdysseyを入れることにしてみました。ハローグレアが減るようにすると、近方が少し弱くなる可能性があり、この患者さんは小柄な女性なので、もしかすると、右眼より近くが少し見えにくいと感じるかもしれませんが、右眼で近方の視力が確保されており、左眼の屈折も軽度の近視なので、許容範囲に収まってくれるのではと考えました。
最近、いくつか新しい多焦点レンズが使えるようになり、今後も発売が予定されているレンズもあるようで、患者さんの選択肢が拡がることはよいことだと思います。ただ、必ずしも新しければ新しいほどよいという訳ではなく、いくつもあるレンズの中から自分に合うレンズを選ぶことが、変わらず大事なことだと思います。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m