院長ブログ

必ずガスを入れる訳ではありませんが

今日は午前が外来で午後は手術でした。

手術の申し込みは、白内障1人で、今日の手術は、白内障15件と黄斑上膜の硝子体手術1件でした。

今日の黄斑上膜の硝子体手術の患者さんは下方の端の方(周辺部)の網膜に弱い部分があり(網膜変性巣)、硝子体の癒着も強く、微妙に穴ができていそうだったため、変性巣の周りをレーザーで固め(凝固し)、最後は、通常、水で終わるところ、ガスを入れて手術を終えてきました。

裂孔原生網膜剥離や黄斑円孔などでの硝子体手術の時には、通常、治療としてガスを入れる必要が出てきますが、黄斑上膜や硝子体出血などが原因の場合は基本的にガスを入れる必要はありません。なので、硝子体手術だからと必ずガスを入れる訳ではありませんが、今回のように網膜に穴があくような場合には、ガスを入れてくることもあります。ガスを入れるとガスが抜けるまでしばらく見えにくくなって不便な面もありますが、ガスを入れずに網膜剥離が出てきてしまうよりは、少しご辛抱いただき、より安全な策を取りたいと思います。あと、ガスを入れた時には数日のうつ伏せ姿勢も必要になることが多いので、それも大変ですが、よりよい経過のためにご協力お願いします。ちなみに、うつ伏せ姿勢をお願いした時でも、完全にずっと下を向いているのは無理ですし、寝る時もうつ伏せを頑張りすぎて体が痛くなってしまって結局、全然できなくなってしまうよりは、少しうつ伏せ姿勢を解除して休み休みであっても、トータルで長い時間できるように調整しながらうつ伏せを続けていただければと思っています。

硝子体手術が必要ですと患者さんに伝えると、『手術の後にうつ伏せにならないといけないですか?』と聞かれることも多いですが、ガスを入れ、術後にうつ伏せが必要な硝子体手術もあれば、黄斑上膜や単純な硝子体出血など、基本的にはガスを入れずにうつ伏せが必要でない場合もありますので、うつ伏せが必要かどうか(必要になりそうか)、そうでないかはきちんと聞いて心の準備をしておくとよいかと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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