院長ブログ

核落下からの硝子体コンバート

今日は午前のみの外来でした。

手術の申し込みは、白内障2人、眼瞼下垂2人、黄斑上膜の硝子体手術1人、霰粒腫1人(36歳女性)でした。

昨日、白内障の手術を受けていただいた78歳の女性の方は、超音波での水晶体処理中に水晶体嚢の損傷(後嚢破損)を起こしてしまい、白内障の塊(核)が硝子体中に落ち込んでしまう“核落下”という状態になってしまいました。硝子体中に白内障の濁りが落ちた場合、少量であれば自然吸収もありえますが、ある程度の量、大きさの濁りでは、待っているだけではよくならず、濁りを取り除くには、硝子体手術が必要になります。当院では、核落下が起こった場合、通常、そのまま硝子体手術に移行するのではなく、その場で必要な処理のみさせていただき、硝子体手術まではせずに終わりにさせていただくようにしています。濁りの程度が軽ければ、自然とよくなることもあり、結果的に硝子体手術が必要ないこともありますし、急に硝子体手術になると、準備の時間も含め1時間くらいかかってしまい、その日の手術の順番だと、以降の患者さんをだいぶお待たせしてしまうことになってしまうため、申し訳ないのですが、日を改めて予定させていただくようにしています。

ただ、昨日の核落下の患者さんの場合、落ちた濁りが大きかったのと、たまたま、順番がその日の白内障の最後で尚且つ、予定より順調で時間的な余裕もあったので、そのまま硝子体手術へコンバート(移行)して、落下した水晶体を処理し、眼内レンズも残った水晶体嚢の中に入れて、通常の白内障手術と同じような状態として手術を終えました。少し時間はかかってしまい申し訳ありませんでしたが、経過自体は良好ですので、ご安心いただければと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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