今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障4人と眼瞼下垂1人で、今日の手術は、眼瞼下垂4人、内反症1人(9歳女の子)、霰粒腫3人(5歳女の子、10歳女の子、53歳女性)でした。
眼瞼下垂の1人は先週、手術をした56歳の方の再手術でした。眼瞼下垂の手術は下がったまぶたが挙がるようにする手術ですが、挙がれば挙がるほどよいというものではありません。まぶたの縁がちょうど角膜に少しかかるくらいがちょうどよいとされ、基本的にはその挙がり方を目指しますが、どうしても挙がりにくい人もいますし、逆に挙がり過ぎて結膜の白い部分がだいぶ出てしまう“過矯正”になってしまうこともあります。
手術の時には、まぶたを持ち上げる筋肉の腱膜を縫い縮め、途中で実際に、患者さんに眼を開けてもらいまぶたの挙がり方を確認して、しっかり縫合して終えます。今回の患者さんも手術の時にはちょうどよい挙がり方だと思って手術を終えましたが、術後1週間の今日はだいぶ挙がり過ぎてしまっており、このまま待っていても改善が見込めないと思われたので、本日、再調整をさせていただきました。
最初の時に、ちょうどよいと思ったのに、術後、落ち着いてくると挙がり過ぎてしまう原因としては、麻酔薬が筋肉に働いてしまうと一時的に弱まってしまい、その状態でちょうどよく挙げてしまうと、麻酔が切れてくると挙がり過ぎてしまうことや、手術の時には点滴で鎮静剤を使いウトウトした状態になり、眼を開けてもらう時に、開けているつもりでも実際の全開よりも挙がっていないことなどが考えられるかと思っています。
なかなか全てを防ぐことはできないかもしれませんが、“過ぎたるは及ばざるが如し”で(まぶたのことをよく教えてくださる先生がいつもおっしゃる言葉です)、過矯正には気をつけたいと思います。