今日は午前のみの外来で、手術の申し込みは、白内障6人、眼瞼下垂1人、霰粒腫2人(5か月男の子、58歳男性)、眼内レンズ交換1人でした。
今日、白内障術後のご相談にいらした40代半ばの女性の方は、4月に他院で両眼の白内障手術を受け、多焦点レンズのパンオプティクスを入れたものの、ハローグレアが強いこととコントラストの低下が気になるために、また違う病院で右眼のレンズの入れ換え単焦点レンズでしていただき、ピントが近過ぎることが不便でお困りになっているそうです。
パンオプティクスのような回折型の多焦点レンズから単焦点レンズへ入れ換える場合、コントラストが上がることとハローグレアが減ることといったメリットがあります。一方、よいことばかりではなく、焦点の幅はどうしても狭くなるという、マイナス面もあります。どのくらい狭くなりますか?と質問されることも多いですが、あくまでも“遠方に合わせると手元は眼鏡になります”というような説明になり、手元もまずまず見えると感じるかたもいらっしゃいますが、個人差や必要度の違いもあり、なかなか具体的な距離を示すことは難しく、一番見たい距離は裸眼で、それ以外は眼鏡が必要と考えておいていただいた方がよいかと思います。
コントラストが上がることとハローグレアが減ることというプラスの面と焦点の幅が狭くなるマイナス面を天秤にかけ、焦点の幅が狭くなっても、一番見たい距離を少しでもはっきり見えるように見たい、ハローグレアを少しでも減らしたいと思えれば、入れ換えを考えたらよいかと思います。
その上で、眼の状態により、入れ換えがしやすい、しにくいということがありますので、それも考慮した上で、リスクが少ないなら手術したい、リスクが高いなら手術はやめよう、リスクがあっても手術したいというご希望をお伝えいただければ、できる限りのことはしたいと考えています。
今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m