今日は午前のみの外来でした。
手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂2人、霰粒腫4人(2歳女の子、3歳女の子、6歳男の子、10歳女の子)でした。
今日の外来では、先週、右眼の白内障の手術を受けた70歳の女性の方の経過観察の診察がありました。ご本人のご希望でレンティスコンフォートを遠方に合わせ、遠方の視力は裸眼で1.2と良好でしたが、『スマホは45cmくらい離さないと見えにくい』と近くの見えにくさがあるようでした。レンティスは保険診療で使えるレンズの中では、幅があるレンズになりますが、あくまでも“単焦点扱い”のレンズなので、遠方も近方も両方見えるようなレンズではないことはご理解いただく必要があります。ただ、両眼の手術の場合、左右のピントの位置をうまくズラすことでより広い範囲を裸眼で見えるようにすることも理論上は可能です。この患者さんも来週、左眼の手術があるので、左眼はもう少し近くが見えるようにしたいと希望されたので、-0.5D程度の軽い近視になるように度数を設定するようにしました。左右で度数の差をつける“モノビジョン”は合う人にはよい方法ですが、左右の差が大きいと違和感を強く感じてしまう方もいらっしゃり、左右の差はせいぜい1D以内に抑えてあげた方がよいかなと思っています。なので、今回の0.5Dよりもうちょっと手前寄りにしてもよいのですが、レンティスは計算よりも近視寄りになることが時々あるので、1Dの差の予定で更に計算がズレてしまうと、予想外に大きな差が出て苦しんでしまう恐れがあるので、ズレが生じることも考慮し少し余裕を持って設定してあげる方が安心かなと思っています。もちろん、左右の差の設定は大きくはないので、結果的に思ったより近くが見えないとなるかもしれませんが、あまり欲張って左右差に苦しむよりはよいかと思います。
今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m