院長ブログ

硝子体術後の網膜剥離

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人で、今日の手術は、アドオンレンズ1件、白内障16件(iStent併用1件)、網膜剥離の硝子体手術1件でした。

今日の外来では、先月の11日に右眼の黄斑上膜で硝子体手術(+白内障手術)を受けていただいた60代半ばの方が『10日前からレンズがズレたのか、左半分の視野が欠ける』という症状でいらっしゃいました。前回の手術からの期間と症状から網膜剥離が疑われましたが、案の定、右眼の外側の網膜が広い範囲で剥がれた網膜剥離を起こしていました。

硝子体手術の後は、まず術後数日は出血や感染症で再手術が必要になることがありますが、その後、状態は落ち着いてきて大丈夫かなと思ってきた術後1か月くらいは、残った硝子体が収縮し網膜に穴があいて網膜剥離が起こりやすい時期とされています。硝子体手術では、硝子体は多少は残り、網膜の強さ弱さでどうしても網膜剥離は起こる可能性があります。症状としては、剥がれた網膜に一致して視野が欠ける、影が見えるような症状が出てきます。硝子体は網膜を押さえる役割もありますが、硝子体手術後はその効果が期待できないため、通常の網膜剥離よりも急速に進行することもあり、気になる症状がある場合は、早めに受診ないし連絡をいただくことが大事かと思います。

この患者さんは今日の予定の手術の後に、緊急で硝子体手術をさせていただきました。急な手術で大変だったと思いますが、なんとか網膜がまたくっついて少しでも視機能が改善してくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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