今日は一日外来で、手術の申し込みは、白内障5人、眼瞼下垂1人、翼状片1人でした。
今日も白内障術後のご相談で2名の患者さんがいらっしゃいました。
お一人は、50代の女性の方で、他院にて9月に、最初は左眼を単焦点レンズで近方合わせにしたところ、遠方が見えにくいので、右眼は少し遠方めにしてもらい、生活はなんとかできるくらいの見え方は確保できたものの、やっぱり左眼が見えにくく、右眼と合わせたいというご希望でした。レンズの癒着もそこそこあり、入れ換えもできなくはないかとは思いましたが、こだわりがないのであれば、アドオンレンズがよいかと考えていたところ、患者さんご自身もそもそもアドオンレンズを入れるつもりだったということで、その方向で考えていただくこととなりました。
もう一人は50代の男性の方で、この方も他院で9月に両眼同日の白内障手術を受け、右眼は単純な単焦点レンズ、左眼はレンティスコンフォートを遠方合わせで入れたところ、近くが見えにくく、老眼鏡もうまく使えず困ってしまい、当院に相談にいらっしゃったそうです。レンティスは単純な単焦点に比べ、異常光視症も出やすいですし、オントラストも下がるので、片眼は単純な単焦点レンズにしたようですが、この方の場合、レンティスの嫌な見え方はあまり感じず、近くはまだレンティスの入っている左眼の方がいくらか見やすいということなので、まずは右眼をレンティスを-1D程度の軽度の近視に合わせて入れ換えるのがよいのではと提案させていただきました。うまくいけば、右眼で近方を確保でき近方を裸眼で見ることも可能かと思いますし、老眼鏡も使いやすくなるのではと思いました。また、もし、それでうまくいかない場合は、左眼を更に近方に合わせることで、裸眼での近方の視力を確保してあげればよく、その時のバランスも悪くなくできるかと思いました。
僕も左右で違うレンズを使うことはありますし、色んな考えがあり、正解のあることではありませんが、レンズは左右で揃えることが基本ではあると思っています。ただ、それが全てではなく、合わないレンズを敢えて両眼揃えることはないかと思います。その合うか合わないかを僕らも患者さんも事前に一生懸命考えてレンズの種類や度数を決める訳ですが、最終的にはっきりするのは、実際に分かるのは、手術で眼内レンズを入れて術後になります。なので、片眼ずつの手術であれば、最初の手術で感触がよいかどうかがある程度は分かるので、よければもう反対の眼も同じようなレンズで揃えればよいですし、そうでなければ度数や種類を変えて調整してあげた方がよいかと考えています。なので、最初から左右で変えるモノビジョンありきではなく、結果的になんらかのモノビジョンになるのはありかと思っています。そのためにも、両眼同日よりは、できたら左右を別々の日に手術した方がよいかなと考えています。