今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人と眼瞼下垂2人でした。
今日の手術は、白内障15件(iStent併用2件)と翼状片1件でした。
今日の白内障の手術の最後の方は、水晶体亜脱臼という状態で、水晶体が前の方に移動してしまい、前房がほとんどありませんでした。水晶体は単に前の方に出てくることはなく、水晶体の支え(Zinn小帯)が弱くなることと、(おそらく)硝子体がしっかり残っていて、硝子圧が高いことで前方へ脱臼してきます(硝子体の液化が進んでいると、落下の方向に進んできます)。なので、手術の時間がかかることを想定して、順番を最後にしていたのですが、案の定、Zinn小帯が弱く、まず前嚢切開のきっかけすらなかなかできず、針で切り裂くように前嚢切開を始めました。前嚢切開はうまくでき、カプセルエキスパンダーという器具を使い、水晶体嚢を支えるように超音波で白内障の濁りを取り除いていきましたが、途中で部分的にチン小帯が断裂し、その隙間から白内障の濁りが硝子体中に落下してしまったので、硝子体手術に移行し、落ちた濁りを取り除き、眼内レンズは強膜内固定して手術を終えました。
うまく水晶体嚢を残して白内障の濁りが取れれば、レンズが入らなくとも二期的に入れればよいかなと、白内障の手術で準備しましたが、こうなる可能性も高いといえば高かったので、最初から硝子体手術で予定しておいた方がよかったかと反省でした。途中で硝子体手術の準備をしなければならず、ちょっと時間はかかってしまいましたが、濁りはきれいに取れ、レンズもきちんと入れられ、手術としては無事に終わってよかったです。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m