新型コロナ感染対策の緊急事態宣言も解除されましたが、皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか?
当院も患者さまにはアルコール手指消毒、マスク着用などのご協力をいただき、通院中の患者さまもスタッフも僕自身も含めて感染者を出さずに済んでおります。ご協力、どうもありがとうございます。
5月は緊急事態宣言中ということで、患者さまも不要不急の医療機関への受診を控えたり、先に延ばせる手術は延期された方もいらっしゃるのではと思います。
そういう患者さまの我慢のおかげもあり新型コロナも収束向かっているのではと思います。
そのため、5月の手術は全体的に件数は少なく白内障25件、硝子体手術2件、眼瞼下垂13件、翼状片2件、霰粒腫15件などでした。
かなり進行した糖尿病網膜症と白内障で視力がだいぶ低下され、網膜レーザー治療、抗VEGF薬硝子体注射、硝子体手術と濃厚な治療を受けていただいた40代の方もいらっしゃいました。
働き盛りの若い方でも糖尿病を発症されるケースもありますが、仕事が忙しくてなかなか眼科受診できないうちに急に眼の症状(網膜症)が悪化して見えにくくなってしまい、大変な治療をしなければならなかったり、最終的に強い視力障害を残してしまうこともあります。
糖尿病の方は定期的な眼科受診で眼の検査(眼底検査)をお願いします。
5月は霰粒腫も多かったですが、一番小さい子は3歳の女の子でした。ドルミカムという鎮静剤をポカリスエットと一緒に飲んでもらい、更に笑気麻酔という吸入麻酔のお薬で少しぼーっとした状態で処置をさせていただきました。でも、完全に意識をなくしてしまう訳ではなく、局所麻酔の注射の刺激などで泣かせてしまいましたが、それでも10分ぐらいの処置をおとなしく受けてくださり、きれいに霰粒腫を取ることができました。小さいお子さんが処置を受ける際は本人ももちろん大変ですが、見守るお父さんお母さんも心配だと思います。処置はしないに越したことはありませんが、状況によっては頑張って切開などの侵襲的な処置を受けていただいた方がよいケースももちろんあります。処置を受ける本人も、治療を受けることを決め、見守るお父さんお母さんも頑張ってくださり、僕たちはなるべく本人に負担なく苦痛なく処置ができるよう最大限の努力をしようと思っていますので、ご理解いただけるとありがたいです。
高校生の女の子や大人の方もいらっしゃいましたが、霰粒腫は処置が少し痛かったり、術後に腫れがしばらく続いたり、再発するケースもあり、厄介な病気ですが、なるべく痛くないように、傷が残らないように、腫れが出ないように、再発しないようにと思って治療させていただきます(当たり前ですが)。あれば必ず取ればよいものではありませんが、霰粒腫でまぶたのしこりにお困りの方はぜひご相談ください。
白内障は件数は少なかったものの、不要不急ではなく、かなり見えにくくなった進んだ白内障の方が多かった印象です。成熟白内障といって真っ白になってしまった白内障や水晶体がだいぶ硬くなってしまった白内障で若干手術が大変でしたが、皆さん無事に終わって何よりです。
受診しにくい時期ではあるかもしれませんが、白内障に限らず、見えにくいなどの症状が気になっていたり、特に急に出てきた時は早めに受診いただいた方がよいこともありますので、ご心配な方はまずご相談ください。
引き続き、新型コロナ感染対策は気をつけながら診療を行なって参りたいと思っています。皆さんもどうぞ気をつけてお過ごしください。